フランク・バックランドの逸話

フランクはまるで百科事典のような味覚の持ち主だった。「殉教者の鮮血」が出現するという奇跡を調査するため、ある教会を訪れたときのことである。教会の床には、本当に染みが点々とついていた。彼は染みの一つを舐め、一言、「コウモリの小便だ」と言った。コウモリの小便のを他の何者かの(たとえば、ネズミや司祭の)それと区別できるとは、いったい何種類のサンプルを味見したことがあったのだろう。

「世にも奇妙な人体実験の歴史」トレヴァー・ノートン 著 赤根洋子訳 文藝春秋 2012