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アビゲイル

タイトル:アビゲイル(原題:ABIGAIL)
国:アメリカ
公開年:2024年
視聴:2025-01-21 - U-Next
監督: マット・ベティネッリ=オルピン / タイラー・ジレット
脚本: スティーヴン・シールズ / ガイ・ビューシック
出演: メリッサ・バレラ / ダン・スティーヴンス / キャスリン・ニュートン / ウィル・キャトレット / ケヴィン・デュランド / アンガス・クラウド / アリーシャ・ウィアー / ジャンカルロ・エスポジート
リンク:allcinema

2024年のアメリカのホラー映画。
大富豪の娘を誘拐したは良いものの、誘拐したその娘が実は吸血鬼だったというアクションホラー。

監督のマット・ベティネッリ=オルピンと、タイラー・ジレット、それに脚本のガイ・ビューシックは2022年のリブート版「スクリーム」とその続編「スクリーム6」を従来のファンも納得のクオリティでスマッシュヒットさせたトリオ。

序盤、クライム物から徐々にホラーにシフトしていく感じは巧く、中盤までの主人公ら犯罪グループ間で疑心暗鬼に陥る展開も悪くない。しかし、事前のプロモーションで大々的にバレリーナ吸血鬼の姿を大々的にフィーチャーしてしまっているので、よっぽど幸運な人でないかぎり誘拐された娘の正体を知った上で鑑賞している訳で、仲間内で裏切り者は誰?な展開をされても今一つ乗り切れないのは否めない。

また、終盤の展開は確かにテンションが上がるものではあるけれど、伏線も何もない突然の展開は興を削がれる。十字架もニンニクも平気だけど心臓に杭と太陽の光だけは弱点という設定はご都合主義だし、せっかく太陽光が弱点なのに、夜明けまでいかに持ちこたえるかという緊張感を描かずに、曖昧な時間経過のままいつの間にか夜が明けてましたという棚ぼた展開で済ましてしまうのは勿体ないし、そもそも舞台となる屋敷は吸血鬼の本拠地なのに何故に屋敷内に直接日光が差し込む空間を放置してるのか?アホなのか?

という感じで脚本や演出はけっこう杜撰なものを感じるが、美少女吸血鬼バレリーナというワンアイデアだけで大勝利なので、アビゲイルがバレエを踊りながら迫ってくる場面が見れただけで十二分に満足。