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シビル・ウォー アメリカ最後の日

タイトル:シビル・ウォー アメリカ最後の日(原題:CIVIL WAR)
国:アメリカ
公開年:2024年
視聴:2025-01-31 - Amazon Prime Video
監督: アレックス・ガーランド
脚本: アレックス・ガーランド
出演: キルステン・ダンスト / ワグネル・モウラ / ケイリー・スピーニー / スティーヴン・マッキンリー・ヘンダーソン
リンク:allcinema

2024年のアメリカ映画。 制作はA24。監督・脚本は「エクス・マキナ」のアレックス・ガーランド。

内戦状態に陥ったアメリカで大統領への単独インタビューを試みようする記者たちのニューヨークからワシントンへの悪夢的な旅路を描いたロードムービー。

戦場の地獄巡りというと「地獄の黙示録」を思い出すが、(アメリカにとって)他所の国の話だったのに対して、「シビルウォー」では自国であるという点が一番の違いだろうか。また、「地獄の黙示録」では戦場の狂気に飲み込まれるのは軍人であるが、「シビルウォー」ではジャーナリストであるという点も興味深い。

キルステン・ダンスト演じる主人公のカメラマンは「他国」の戦場を撮り「自国」に向けて報じてきたが、「自国」が戦場となり報道カメラマンとしてのアイデンティティーを失っている。一方、彼女と同行することになるケイリー・スピーニー演じる戦場カメラマン・ワナビーな新人は戦場の興奮に飲み込まれただひたすらにシャッターを切りまくる。そこには「報道」としての思想も意思もなく、ただひたすらに眼前の現実に対してカメラを介在させることで直接の関わりを避けようとしているようにみえる。

主人公はデジタルカメラを使っているのに対して、新人カメラマンはアナログカメラを使ってモノクロームで撮影しているのが気になる。また劇中、撮影された写真が随所にインサートされるが、それは新人カメラマンが撮影したもので主人公が撮影したものではない点にも監督であるアレックス・ガーランドの意図を感じるが、その意図が何なのか自分の中でうまく咀嚼できない。

新人カメラマンの写真はどれもドラマティックかつ衝撃的で「The 戦場写真」とでもいうべきものであることに大きな意味があるのだろう。