民俗学の立場から「恐怖」について語るという体の新書だが、やたら(人間の自然に対する)「上から目線」という言葉を多用したり、素朴な自然信仰を持ち上げてる感じが、若い頃の沖縄でのフィールドワークからスピリチャルな方向に行っちゃった人なのかなという印象。
妖怪や今時の都市伝説やリミナルワールドとかへの言及はあるものの、まず自分のストーリーがあってそこへ適当に当てはめてるだけという感じだし、言ってることも新鮮味に欠ける。
最近、怪談や怪異に関する本は当たりが多いがこれは外れでした。

| タイトル: | 恐怖の民俗学 |
|---|---|
| 出版種別: | 書籍 |
| 作者: | 島村泰則 |
| 出版社: | SBクリエイティブ(SB新書) |
| 発行日: | 2026-08-15 |
| 購入日: | 2026-08-07 |
| 読了日: | 2026-08-07 |
| 管理番号: |
民俗学の立場から「恐怖」について語るという体の新書だが、やたら(人間の自然に対する)「上から目線」という言葉を多用したり、素朴な自然信仰を持ち上げてる感じが、若い頃の沖縄でのフィールドワークからスピリチャルな方向に行っちゃった人なのかなという印象。
妖怪や今時の都市伝説やリミナルワールドとかへの言及はあるものの、まず自分のストーリーがあってそこへ適当に当てはめてるだけという感じだし、言ってることも新鮮味に欠ける。
最近、怪談や怪異に関する本は当たりが多いがこれは外れでした。
はじめに
第1章 名づけ得ぬ恐怖――原初的恐怖
宮古島には「妖怪」がいない?
狩俣のカミたち
カオスのノモス化としてのカミ
人を死に誘うマジムン
原初的恐怖
【コラム】フィールドワークは、どのようにするのか?
第2章 となりにある恐怖――異界と境界
すぐそばにある「異界」
異界との境界
境界を見出す脳
境界線が生み出す「物語」
科学はすべてを解き明かすのか
【コラム】霊力の正体
第3章 変わりゆく恐怖――「妖怪」とは何か
「妖怪」が生まれるとき
「上から目線」を手に入れる
「怪異」は認定される
「化け物」の正体
進化する妖怪――「妖怪のカンブリア爆発」
娯楽としての妖怪――「江戸の妖怪革命」
地方へ広まる妖怪――『筑前化物絵巻』
井上円了と「妖怪」
民俗学と「妖怪」
水木しげるによる究極のキャラクター化
恐怖のグラデーション
【コラム】霊的なものたち
第4章 見つけ出される恐怖――怨霊と幽霊
死霊と怨霊
シャーマン
シャーマンが語る怨霊の物語
現代に生きる怨霊の事例
発見される怨霊
怨霊から幽霊へ
足がない姿
逆さまの姿
【コラム】脳はなぜ「見えない存在」を見るのか?
第5章 語られる恐怖――恐怖はどのようにして伝えられるか
恐怖の「文化進化論」
「コピーミス」の民俗学
なぜ「三」に収斂するのか?
「わずかな不思議」が勝ち残る
メディアを渡り歩く恐怖
伊豆諸島の伝承/漫画と二次創作/ネット怪談への変容
宮古島で見た伝承の変容
改変はいかにして忘却されたか
伝承とは「忘却」の生き残り
【コラム】金縛りの恐怖
第6章 よみがえる恐怖――現代社会に潜む原初的恐怖
行き場を失った「原初的恐怖」
「説明以前」の恐怖
「ひだる神」と「ぬりかべ」
佐伯家の語り――「心霊現象」のリアリティ①
第1話 死の連鎖と五右衛門風呂の叫び声/第2話 背負わされた「泥」/第3話 ミシンの音/第4話 煤けた男/第5話 のどの渇き
近畿地方のとある場所――「心霊現象」のリアリティ②
第1話 不気味な裏山/第2話 緑ヶ丘の怪異/第3話 霊の「吹き溜まり」/第4話 女の霊
妖怪コレクションと「むき出しの恐怖」
よみがえる「原初的恐怖」
タワマンに怪談は存在するか?
リミナルスペース
【コラム】どうして怖い話が好きなのか
【ブックガイド】「恐怖」をさらに知るための本
おわりに