Note:
アナキズムの入門書ではあるが、「アナキズム(無政府主義)とは何か」といった理屈の解説というよりも、19世紀末から20世紀初頭にかけての西洋の著名アナキストたちのミニ評伝集といった内容。取り上げられているアナキストはプルードン、バクーニン、クロポトキン、クリュ、マフノの5人。
アナキズムは日本でもそうだけどその思想や理論よりも人物が面白いので、人物紹介をメインに据えたのは正解だと思う。今の感覚からするとアナキズムの思想はやはりあまりにナイーブすぎるように思える。
しかし何だ、この著者の森元斎にしろ、伊藤野枝の評伝「村に火をつけ,白痴になれ」の栗原康にしろ、アナキストはこういうキャラでないとダメなんだろうか?