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  • よみがえる「学校の怪談」

    90年代、常光徹らにより大ブームを巻き起こした「学校の怪談」を現代の視点から読み解くインタビューと論考集。

    自分ら世代からすると90年代なんてついこの間という感覚だが、学校をはじめとする子供らを取り巻く環境は大きく変わっていて、当然、そこで流布される怪談や噂などもその在り方は変容を余儀なくされているのだなぁとしみじみ実感。

    しかし、本書の編・著者である吉田悠軌をはじめ、一柳廣孝、廣田龍平、朝里樹らの仕事は本当に面白い。昔、小松和彦の「異人論」や「憑霊信仰論」を読んだときの高揚した気分をまた味わえるとは・・・

    1章「学校の怪談」はどこから来て、どこへ向かうのか ―― 一柳廣孝
    2章「学校の怪談」と戦争の影 ―― 吉田悠軌
    3章「学校の怪談」ブームのさきがけ ホラー雑誌と怪談投稿文化 ―― 廣田龍平
    4章 令和によみがえる『地獄先生ぬ~べ~』 ―― 真倉 翔 岡野 剛
    5章「大学怪談」の世界 ―― 吉田悠軌
    6章「学校の怪談」を調査する ―― 朝里樹
    7章 特別寄稿 “つなぐ”学校の怪談 ―― 吉岡一志
    8章 ブックガイド 現代ホラー小説は学校怪談をどう描いてきたか ―― 朝宮運河