備 考:
訳者である金子浩が厳選したジャック・ケッチャムの未翻訳短編を集めた日本オリジナルの短編集。
タイトル: | 冬の子 |
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出版種別: | 書籍 |
作者: | ジャック・ケッチャム |
翻訳者: | 金子浩 |
出版社: | 扶桑社(扶桑社ミステリー) |
発行日: | 2025-02-10 |
購入日: | 2025-06-17 |
読了日: | 2025-08-25 |
管理番号: |
訳者である金子浩が厳選したジャック・ケッチャムの未翻訳短編を集めた日本オリジナルの短編集。
表題作の「冬の子」はデビュー作である「オフシーズン」とその続編である「襲撃者の夜」の間のエピソード。あとホラー作家が自分の作品を後世に残すために恐るべき手段に出る「作品」やレズビアンというだけで無慈悲に殺害されるカップルを描いた「オリヴィア:独白」などいかにもケッチャムらしい作品もあれば、ブラム・ストーカー賞最優秀短編賞を受賞した「箱」は謎の男に箱の中を見せられた息子が突如拒食症になり衰弱していく話でスティーブン・キングが書いても不思議はない作品。「未見」はあるホラー映画を観ようとするといつもトラブルが発生して見る事ができない男の話でこれなんかは筒井康隆のブラックコメディ味がある。という具合になんとも幅広い作風の作品が収められており、ケッチャムの胸糞小説作家とはまた違う一面を知ることができる。
収録作の中では、ケッチャム自身を思わせるホラー作家がファンミーティングに参加するが主催者達の意図は別にあって・・・という「三十人の集い」、収録作の中では一番の異色作ともいえるこちらもブラム・ストーカー賞最優秀短編賞を受賞した「行方知れず」、森の中での動物たちの不思議な行動を描いた「炎の舞」あたりが面白かった。
順番 | タイトル | 著者 | 説明 | ページ数 |
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1 | 目次 | 3 | ||
2 | 冬の子 | ジャック・ケッチャム / 金子浩 | 6 | |
3 | 作品 | ジャック・ケッチャム / 金子浩 | 31 | |
4 | 箱 | ジャック・ケッチャム / 金子浩 | 46 | |
5 | オリヴィア:独白 | ジャック・ケッチャム / 金子浩 | 65 | |
6 | 帰還 | ジャック・ケッチャム / 金子浩 | 69 | |
7 | 聞いてくれ | ジャック・ケッチャム / 金子浩 | 79 | |
8 | 未見 | ジャック・ケッチャム / 金子浩 | 96 | |
9 | 二番エリア | ジャック・ケッチャム / 金子浩 | 111 | |
10 | 八方ふさがり | ジャック・ケッチャム / 金子浩 | 138 | |
11 | 運のつき | ジャック・ケッチャム / 金子浩 | 148 | |
12 | 暴虐 | ジャック・ケッチャム / 金子浩 | 163 | |
13 | 三十人の集い | ジャック・ケッチャム / 金子浩 | 180 | |
14 | 歳月 | ジャック・ケッチャム / 金子浩 | 199 | |
15 | 母と娘 | ジャック・ケッチャム / 金子浩 | 217 | |
16 | 永遠に | ジャック・ケッチャム / 金子浩 | 232 | |
17 | 行方知れず | ジャック・ケッチャム / 金子浩 | 253 | |
18 | 見舞い | ジャック・ケッチャム / 金子浩 | 254 | |
19 | 蛇 | ジャック・ケッチャム / 金子浩 | 275 | |
20 | 炎の舞 | ジャック・ケッチャム / 金子浩 | 302 | |
21 | 訳者あとがき | 318 |