ofellabuta

ヤクザ短歌

新宿ゴールデン街でプチ文壇バー「月に吠える」を経営している著者がかつて取材対象として知り合ったヤクザ「ヨシザワ」との交流を詠んだ短歌集。

世代的にヤクザと短歌というと、筒井康隆が書いた俵万智の「サラダ記念日」のパロディ作品「カラダ記念日」を思い出すが、あちらはフィクションなのに対して、こちらは著者の実体験をもとにしたもの。表紙に記されている「この店は俺がケツ持ちしてんだと行きつけなんだと言うように言う」は著者が実際に「ヨシザワ」に言われた言葉(っぽい)。

著者は続編である「続・ヤクザ短歌」も出しており、短歌の善し悪しは正直良く判らないが個人の好みで言えば「続」の方が良い、面白いと思うものが多いように思う。

ヤクザを美化しすぎという印象も受けるが、実際に個人としてのヤクザと交流を持てばこのような怖い・理解不能という面もあれば、人としては良い面、惹かれる部分も出てくるのは仕方がない当然のことなのかなと・・・・・・

内容とは関係ないが、同人誌というかZINEというべきか自費で出された薄い本だからなのだろうけど、奥付には発行日を記載してほしい。