ofellabuta

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    単行本書き下ろし。 図書館で借りて読了

    8人の大学生が暮らすシェアハウスで学生の一人が密室状態の自室で殺害されているのが発見される。容疑者は叙述トリックを排除するため語り手となる二人を除いた5人。容疑者各々が犯人であるケースと、イレギュラーケースとして犯人不在の場合と外部犯の場合を含めた7パターンの解決が示されるという多重解決ミステリ。刊行前に出題編である第一部と二部を無料公開し犯人にしたい登場人物の投票を募ったという仕掛けも面白い。(本書にはその投票結果も著者による解説つきで収録されている)

    多重解決といいつつ実質どんでん返しというべきじゃねという作品もあるなか、この作品で提示される7つの解決は互いに等価でどれか一つが真相ではないという点で真の多重解決ミステリであり好感度は高い。

    ただ、個別の解決が特筆すべきサプライズがないのがなく、どれが真相なのかは読者に委ねるという仕掛けに頼り過ぎかなという気がする。また、作中で示されるある手がかりの回収はかなりアンフェアではないかというのも気になるところ。解決編である第3部になるとテイストがいきなりスチャラカになるのもパズラーにしては雑な部分に対するエクスキューズのようにみえてしまう。

    第一部
    第二部
    第三部(解決編) 開票結果

    あとがき