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  • ある昭和の家族 「火宅の人」の母と妹たち

    檀一雄の異父妹で、物理教育者であった笠耐の亡き兄や母について語った回想録。
    先日読んだ田尻啓の「もがり笛の女」は戦前の話がメインであったが、耐は1934年の生まれということで戦後の話が多い。母とみの印象も「もがり笛の女」とはまた違って、気の強さを感じさせる記述も多いが、誰からも好かれる魅力的な人物であったのは違いなさそう。

    高岩勘次郎の連れ子とは自宅の相続の件で揉めたような記載があり、再婚時まだ幼かった和雄以外とはあまり良好な関係ではなかったことが窺える。「もがり笛の女」にも記載はないし。また、値の繋がった姉妹である玄や忍、震に関する記載は殆どないのは彼等が一般人だからか?同じ兄でも東映の社長まで務めた高岩淡についてはちょくちょく記述があるのとは対照的。一方、異父姉にあたる寿美については章を一つつかって書いているのでよっぽど仲が良かったのか。家族関係はなかなかに複雑そうではある。

    はじめに

    花に逢わん - 兄檀一雄の晩年
    丘の上の家 - 昭和初期の子供の情景
    石楠花の庭 - 疎開生活と母の奮闘
    自由の季節 - 家族それぞれの新生活
    「火宅」の傍らで - 石神井の兄と私
    草花に彩られ - 中央林間での母の暮らし
    武家の面影 - 母の幼き日々
    心の宝物 - 晩年の母
    笑顔とともに - 母の最期
    思い出の地へ - 母亡き後の旅

    おわりに