ofellabuta

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  • あと十五秒で死ぬ

    榊林銘のデビュー作「十五杪」を含む短編集。

    「十五秒」は被害者が死ぬ直前の15秒間の被害者と加害者の攻防を描いた作品。特殊設定ミステリだがどちらかというと星新一やフレドリック・ブラウンあたりが書いていていもおかしくないようなテイスト。

    「このあと衝撃の結末が」はクイズ仕立ての推理ドラマの結末をめぐる短編。前半は席を外しているうちに直前の場面から想像も付かない衝撃の結末迎えてしまったドラマの成り行きを推理するというもの。後半は話が変わって、その番組自体に仕掛けられた謎をめぐる話。後半の女子高生は前半の姉ということで良いのだろうか?

    「不眠症」は夜ごと義母と交通事故に会う夢を見る少女の話。これはミステリというより幻想小説の類。

    「首が取れても死なない僕らの首無殺人事件」はタイトル通り、首がとれても十五秒以内に身体にすげると死なないという特殊な能力を持つ人々が暮らす島で起こった殺人事件を描いた特殊設定ミステリ。収録作の中ではこれが頭一つ抜けた面白さ。設定が設定ゆえに若干の強引さもありながら、前提となる特殊設定ががっつりメインのトリックに活かされているのが良い。

    順番 タイトル 著者 説明 ページ数
    1 十五秒 榊林銘
    2 このあと衝撃の結末が 榊林銘
    3 不眠症 榊林銘 書き下ろし
    4 首が取れても死なない僕らの首無殺人事件 榊林銘 書き下ろし