タイトルにあるような「学校内の奇妙なしきたり」についての本かと思って読んだのだがまったく違う内容でがっかり。
内容としては、学校で「茶髪はダメ」とかそういう「奇妙なしきたり」が未だに続いているのは、モンスターペアレントやSNSでの炎上を恐れる学校側の事なかれ主義、前例主義によるものという学校教育の現状に対する批判なのだが、語り口にもよるのだろうが何だか愚痴に読めてしまうのは、あまり生産性の感じられない批判に終始しているからだろうか?

| タイトル: | 学校に蔓延る奇妙なしきたり |
|---|---|
| 出版種別: | 書籍 |
| 作者: | 齋藤浩 |
| 出版社: | 草思社 |
| 発行日: | 2024-12-19 |
| 購入日: | |
| 読了日: | 2025-12-16 |
| 管理番号: |
タイトルにあるような「学校内の奇妙なしきたり」についての本かと思って読んだのだがまったく違う内容でがっかり。
内容としては、学校で「茶髪はダメ」とかそういう「奇妙なしきたり」が未だに続いているのは、モンスターペアレントやSNSでの炎上を恐れる学校側の事なかれ主義、前例主義によるものという学校教育の現状に対する批判なのだが、語り口にもよるのだろうが何だか愚痴に読めてしまうのは、あまり生産性の感じられない批判に終始しているからだろうか?
はじめに――学校はなぜ変化に対応できないのか
第1章 校則より多い不文律
どんなに暑くても腕まくりは禁止
不文律としてのランドセルとスクール水着
説得力のない強引な線引き
「例年どおりで」という思考停止フレーズ
敵視されるキャラクター文房具
正門前の店でのみ買い食い許可
「余計なことをしないようにね」
冬でも半袖・短パンという不条理
学校の責任を問われないかぎり……
学区外へのお出かけ禁止の謎
第2章 思考停止のためのシステム
根強く残る子どもへの不信感
なぜ子どもに名札が必要なのか
規則がないと学校は荒れるのか
「いざというとき、誰が責任をとるのですか」
髪型の乱れは心の乱れ?
あっさり撤廃された「ツーブロック禁止」
教育委員会のおせっかい
思考停止から脱却するためには
第3章 変化することへの恐怖
「次は自分のクラスの番では……」
なぜ他クラスへの出入りは禁止されるのか
クラスへの出入りを自由にした結果
学級ムラが阻害する子どもの自立
「派手=学校が荒れる」という固定観念
「堂々と違っていなさい」
教員にも求められる地味さ
茶髪一人で学校は大騒ぎ
第4章 前例踏襲主義の呪縛
「朝の会」も「帰りの会」もずっと同じ
移動の際はかならず整列!
外見を重視する歪な価値観
身長の順にしか並べません
「朝から歌なんか歌いたくない」
歌えばクラスの輪が生まれるという幻想
「いいとこ見つけ」は必要なのか
「一〇年後の彼ら」のために
第5章 学校行事に時間をかける理由
学校にはびこるおかしな価値観
ショー化する卒業式
卒業式の練習が何の役に立つのだろうか
「こういうのがあるから、六年生の担任はいいんだよね」
ムラの一大行事としての運動会
つぶされる授業時間
盛り上がる職員室
哀しき合唱コンクール
できない子どもには個人練習
「いいクラス」である必要などない
第6章 なぜ序列化したがるのか
変わらない通知表
変わらない教員の意識
いまだに残る平均点
いまだに残る選抜リレー
第7章 出でよ、異端教員
誰もが誰かに監視されている社会
授業のやり方まで「みんなと同じ」
名前を忘れられる教員たち
教員は挑戦し、失敗し、立ち上がる姿を見せよう
校長・教育委員会の事なかれ主義
判断を丸投げすることの危険性
名物教師が絶滅した理由
なぜオシャレな教員がいないのか
沈黙の職員会議
それでも教員は「出すぎた杭」になれ
終わりに