ofellabuta

死亡したミステリ作家の非嫡出子である主人公が父が死ぬ直前に書いていたという未発表作を探すという話。

中盤、自家製原稿用紙が登場したあたりで、これは泡坂妻夫的な本そのものに仕掛けがある作品というのは誰でも予想が付く。
でも、主人公の探している作中作に仕掛けられたものがどうやって今読んでいる本（書かれている内容は当然作中作とは違う）そのものに反映されるのか？と思っていたら、意外な方向から伏線がするすると回収されていき、最終的には綺麗な着地。

ただ、ライトミステリにこの労力は見合うものなのだろうか？