ofellabuta

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    明治から昭和初期の近代日本における異装で生きた女性をカタログ的に紹介する本。
    登場する女性は水の江滝子や川島芳子のような著名人もいるが、多くは当時世間を騒がせてはいたが今となっては無名の人が多く、異装の利用もさまざまだが、共通していえるのは現代よりも遙かにジェンダー規範が厳しいかったであろう近代日本で異装を貫くというのは相当に肝の据わった行為であったろうということ。にも関わらず本書に登場する女性はそんな規範など意にも介せず軽やかに越境していく。かつての日本にはそのような破天荒な人がおり、またそのような人を許容する余裕もあった。近代におけるこのような型破りな人たちのエピソードを読むと、現代の方がむしろ窮屈に思えてしまう。

    はじめに

    第一章 江戸時代の男装 高場乱、原采蘋、吉五郎、宇吉の場合
    第二章 禁止される男装 お柳、おゆき、おふくの場合
    第三章 IS(インターセクシュアル)の男装 お秀,おふじの場合
    第四章 入れ替わりの男装 仲次郎、お亀の場合
    第五章 異人としての男装 モリノジョンヌ氏の令嬢、異人お鉄の場合
    第六章 仮装としての男装 講武所芸者・勝次の場合
    第七章 エンタメとしての男装 新橋芸者・鈴木屋小竹の場合
    第八章 恋愛における男装 お粂、お幸の場合
    第九章 明治末から大正初めの男装 紅吉、虎松の場合
    第十章 ブームとしての男装 エスと性科学
    第十一章 戦略としての男装 川島芳子の場合
    第十二章 職業としての男装 水の江瀧子の場合
    第十三章 第二次ブームとしての男装 ディートリッヒと「ギャルソンヌ」
    第十四章 「変態」としての男装 永田美那子、中村歌扇の場合
    第十五章 スカートの男装 増田富美子の場合
    第十六章 三角関係の男装 佐久間秀佳の場合
    第十七章 男装と見なされない男装 不良と銃後の護り
    第十八章 異界からやってくる男装 「逸脱」に向けられる視線

    おわりに
    参考文献