「三体3 死神永生 上下巻」 劉慈欣 (大森望 光吉さくら ワン・チャイ 泊功 翻訳) ハヤカワ文庫SF 2024
三体三部作の完結編。
文化大革命から始まった話がまさか宇宙の終焉まで描く壮大な年代記にまで広がるとは・・・
一作目の「三体」が売れるのはまぁ判るが、三作目の「死神永生」はゴリゴリのSF、しかもどちらかというと奇想系・トンデモ系といって良い内容。ロートルには絶対一般受けする訳ないと感じてしまううが、これが書店で平積みされてベストセラーになっているのだから不思議な話。時代は変わったのだなぁ。
三部作の中では本作が一番面白かったというか好みであった。細かい部分でご都合主義だと感じたりアレっと違和感を感じるところもあったけど、とりあえずその発想がとんでもない。バリントン・J・ベイリーの「時間衝突」のアイデアにも驚いたけど、本作はそれを遙かに超える衝撃。島田荘司の奇想ミステリに近い感じだろうか。
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